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論文掲載:地衣類バイオマーカー論文が Organic Geochemistry 誌に掲載されました。

地衣類の脂肪族炭化水素組成が化学分類学的指標やバイオマーカーとして利用できる可能性について検討した論文が Organic Geochemistry 誌に掲載されました。
地衣類は陸上生態系において重要な役割を果たしていますが、化石が残りにくく、その古環境生態学と進化の歴史は謎に包まれています。地衣類で最大の綱であるチャシブゴケ菌綱(Lecanoromycetes)に属する29の地衣類サンプルに含まれる多様な脂肪族炭化水素の組成を解析したところ、地衣類のアルケン組成は、環境よりも地衣類の分類によって異なり、地衣類の化学分類学的な指標として使用できることがわかりました。この研究結果は、堆積物中のC17-C19アルケンのこれまで知られていなかった起源を示唆し、これらの成分を使用して過去の地衣類の寄与を復元できる可能性があることを示しています。